2015年 10月 10日
ダイナミックに、経験し気づくこと。Last 〜Dynamic Experience〜
ダイナミックに、経験し気づくこと。Last 〜Dynamic Experience〜
■これまでの経験から気づいたこと
自ら経験しないとつかめないことがたくさんあります。
どうしても、親はその失敗をさせたくない、
辛い想いをさせたくないという気持ちが強くなり、
先回りして、お膳立てをしてしまいます。
でも本人が成長するためにも、行動することをためらわないようにするのがいいのかもしれません。
そのためにも
1)たくさん選べることを示してあげて、本人に決めさせる。
2)肝要に、失敗をたくさんしても問題ないようにする。
ただ、大きな失敗(ケガ)にならないようにだけ注意する。
3)子どもの選択を認める。褒める。
のが大切だということです。
自分自身を振り返ってみても、自分で選択したことは
後悔はあまりなく、(少しは後悔はありますが・・・)
良かったことも悪かったことも今の自分が作る糧となっていると今は感じます。
もし、子どもが困って救いを求めたときは手を差し伸べる。自分の経験を伝える。
そうすることできっと自ら考えると思います。
池上正さんからこういうエピソードを聞きました。
~毎日コツコツすることは本当に必要か??~
池上さんのお父さんは、大正生まれの軍人で、
池上さんのサッカーはほとんど見ることはなかったそうです。
ただ、池上さんが大学生の時、一度だけ試合を見に来て試合後言ったそうです。
父 「毎日やっていれば、きっとあのボールにも届いたはずなのに・・・」
池上さん「いや、父さん、俺は大学で科学的にスポーツを学んでいるんだ。プロ野球、
サッカーにもシーズンオフがある。毎日する意味は本当にあるんでしょうか?」
このエピソードは、日本のジュニアアスリートに多い「燃え尽き症候群」についてのエピソードでした。
親子の会話としても重要な側面があるように思います。
もし、お父さんが大変威厳があり、子どもの意見を認めない人だったら、
きっと池上さんはこういう反論はしなかったと思います。
でも、池上さんは自分の意見を言って、お父さんはそれを聞きました。
父が子の意見を取り入れているわけです。
第4回でラグビーの清宮監督が息子さんに意見を言わせて、それを黙ってきく。
最初は間違っていても聞く。それがスタートとなって、自分の意見が言えるようになる、
というエピソードと同じではないでしょうか。
それは、野球のバッテリーで例えると、
「投手(子)の能力を最大限に引き上げる捕手(親)」なのではないでしょうか。
子どもが、自分の意見を言う。自ら経験して獲得していく。
これこそが「親の役割」の一つなのではないでしょうか。
そして、これは育児に限らず、老若男女を問わず、
教育や育成全般に活かせる手法ではないでしょうか。
池上正さんは、京都サンガのスクールでも、部下や同僚に意見をどんどん出してもらっているそうです。
“部下に育っていってもらわないと未来のサッカー選手は育たない”
育成方法やスクールの授業内容について、積極的に意見を出してもらっているそうです。
■話し合う。答えはたくさんある。
「話し合う」、特に大人になれば、それまで自身が経験してきたものから生まれた持論もあります。
「自分はこう思う。」「それはこういうことに変えることができる。」
積極的に意見をぶつけることで、「答えはたくさんある。真の“正解”はないんだ。」と
互いに気づいてもらうで、組織が、家族が、仲間が一致団結することができるということだそうです。
それを子どもの頃から経験する、意見を言えるような環境にしていくことで
大きくなって自我もはっきりしてきたときには
きっと自らよーく考えて行動する人として成長してくれる
と実感できました。
自らを顧みると、ここのところ、自我の目覚めた長男に頭ごなしで怒っている自分がいます。
これまで池上さんから聞いた話とは逆の行動になっています。
まだまだ、修行不足です。
意見を傾聴するのは、精神的な余裕も必要ですが、
子どもの将来を思う気持ちを強く持てば、お受験よりもずーっと簡単なことだと思います。
■「ダイナミックに経験すること」
池上さんは最後にこうおしゃっていました。
「ダイナミックに経験すること」のできるスクールにしたい。
「練習したい!」から「試合がしたい!点が決めたい!」
と思えるサッカーができる日本にしたい。
消極的にならず、常にコーチを、親を、自らも、
驚かすようなプレーのできる選手が育って欲しい。
・・・そう思うんです。
子どもがより多くの失敗や成功を楽しく経験するために
大人が、指示や指導するのではなく、みずから一歩を踏み出せるように「問いかける」
ぜひ皆さんも明日から「問いかけて」みてはいかがでしょうか?
きっと近い将来、お子さんは、皆さんが驚くくらい「ダイナミック」に成長し続けるかもしれません。
1年に渡り、細々とコラムを続けてこれらました。
皆様、池上正さん、どうもありがとうございました。
それでは、また。
Tag 池上正 ダイナミックに、経験し気づくこと。
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毎月10日発行 ダイナミックに、経験し気づくこと
の以前の投稿、池上正さんについてはこちら・・・
京都サンガの育成部長をしている池上正さん。
色々な偶然が重なって、
直接お話をお聞きする機会をいただきました。
池上正さんは、JEF千葉に在籍していたときから育成に定評があり、注目していた人でした。
本を読めば読むほど、その人の育成に興味が出てきました。
詳しくは、以前ご紹介したBlog ”Think! Think Different.”にて
一冊の本を片手に・・・ 問いかける育児
http://grover7.exblog.jp/22412621/
叱らず、問いかける
池上正著
色々お話した中で、印象的だったのは、
◆長所のデメリット
◆失敗ではなく、経験、気づき
◆指示ではなく、協力
◆試合したい!点を決めたい!
◆親も成長する
お話を通して、子育てだけではなく、
全ての育成に通じる考え方だと思いました。
数週に渡って、そのやり取りの記録をお伝えしています。
〜ダイナミックに、経験し気づくこと。〜
prologueはこちら”。
1st 〜 短所から学ぶコト・・・”はこちら”。
2nd〜 ルールの大切さを理解するには・・・はこちら”。
3rd〜 上手くできなくても・・・はこちら”。
4th 〜Understand〜はこちら”。
4.5th Understand〜理解する〜はこちら”。
5th ”駆け引き”は、スキルの一つはこちら”。
5th ”ダイナミックに、経験し気づくこと。Last 〜Dynamic Experience〜はこちら”。
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by yeahkazu
| 2015-10-10 06:17
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